もりのきBLOG「おそらくはそれさえも平穏な日々」 旅の家 北海道・小樽 杜の樹より

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それさえも おそらくは 平穏な日々 21:17
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    過ぎてしまえば、全て「よかった」と思えるようになる。

    「10年やってきて、一番の出来事は?」
    「宿を始めたことです。」

    「10年やってきて、一番楽しかったとことは?」
    「宿を続けられているということです。」

    「10年やっていて、一番辛かったことは?」
    「こんな質問を受けていることです。。。」

    と・・・いう具合に全くTV的な話はない。
    涙ながらに「あのときは本当に死のうと思ったぐらい大変でした」などという話は、あったかもしれないが、そんな話してどうなるのだろうかと、いつも思ってしまう。
    乗り越えたんだし、死ななかったんだからいいじゃないか。

    でも、僕はこうは言っても、それほど野放図な楽天家ではない。
    結構ダメダメ人間で、いつも壁にぶち当たっている。
    「行き止まりばっかり」
    と、よく言っていた。
    失敗や後悔も多いし、後に尾を引くことも少なくない。
    ま、そういう時はブツブツ言いながらでも引き返せばいい。

    最近は疲れることも多くなってきて、
    ゲストがいないと、かなりだらけている。(飛び込みが来ると慌ててしまう)
    ONとOFFの切り替えがうまくいかないのかもしれない。
    ゲストがいれば、それはもうフル回転のレッドゾーン(ではないが、それなりに)で、楽しく軽やか(?)に動いている。
    でも、ゲストがいない時でも、スイッチが切れず、気持ちは常に「ON」状態で、ちゃんと動いてればいいが、ときどき、やる気の回転数がガクーンと遅くなったり、ダラダラと悪態を垂れ流したり、プスプスと後悔がくすぶっていたり、急にドッカーンと怒りのバックファイヤーしたりしている。(かみさんにはいい迷惑だ)

    完全OFFにしてオーバーホールも必要だなぁ。

    ま、もう少し動けるトコまで、動いてみよう。
    「行き倒れバタリ」となってしまうかな?

    だって過ぎてしまえば、みな平穏な日々。

    当時はものすごく大変だったとしても、
    どんなに破天荒な毎日あっても、
    スリルと誘惑に満ちた旅をしてきたとしても、
    あとで思うと「それさえも おそらくは 平穏な日々」。

    そう、この10年もおそらくは平穏な日々だった。

    これからも豪華絢爛紆余曲折冒険活劇滋養強壮酒池肉林波瀾万丈商売繁盛五里霧中四苦八苦安全第一危機一髪七転八倒誇大妄想四面楚歌年中無休金襴緞子一攫千金戦争反対百発百中支離滅裂な毎日を過ごしていこう。

    そして、あとになって「ああ、なんて平穏な日々だったんだ」とポロリと言おう。それが僕のささやかな夢(?)である。


    「それさえも おそらくは 平穏な日々」マンガ:たがみよしひさ
    ※今回で「回顧録」は最終回です。もしかしたら、こんな話を不定期で書くかもしれませんが、
    それはまたその時に。くだらない話にお付き合いいただきありがとうございました。
    | Keep on walkin' 1999-2009 | comments(0) | posted by masa - -
    歌ウコトノハ 23:28
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      僕は楽器はやらない。
      というか、カラオケもやらない。
      だからといって音楽が嫌いなわけではない。
      杜の樹では音楽は常に何かしらかかっている。
      特に嫌いな音楽はないが、好んで聞くのはJAZZかな?
      ロックも好きだし、レゲイやスカも聞く。もちろん日本の曲だって好きだ。
      CDだって結構持っている方だと思う。無造作に集めてはいるが。
      宿には幾枚かのレコードもあるし、もちろんプレーヤーもある。(実は3台ある)

      でも、歌も楽器もやらない。

      ていうか、楽器は全くできない。

      杜の樹には、ギターもあるし、オルガンもある。
      どこかにハーモニカやリコーダーもある。
      ムックリだってある。
      カホンを作ろうかと真剣に考えている。

      でも、僕は楽器はやらない。

      なんか、こういった宿をやっているオーナーは、楽器をやっていて、夜な夜な自慢の喉を披露する人が多いとか。
      僕も、よく聞かれる。
      「やらないんですか?」と。
      「うん。やらない。」と、自信いっぱいに答える。

      だって、できなんだもん。


      たとえば、美味しい料理を食べに行く。
      その時思うのは、
      「あー、美味しかった。また食べにこよー。」と思う人と、、
      「あー、美味しかった。どうやって作ったのかな?」と思う人に分かれる。
      料理でいえば、僕は後者である。
      だから料理は好きで、作ってみたくなるし、実際に作ることも多い。(かみさんは前者)

      で、音楽だって同じようなもので、いい音楽を耳にした時、
      僕は「やってみたい」と言うより、「また聞きたい」と思うのだ。
      聞くのが好きなのだ。

      ただそれだけのこと。


      杜の樹では、ライブもやらない。
      一度だけ、音座なまライブ(今年は10/11開催)の会場になったことがある。(写真はその時のもの)
      またやって欲しいというオファーはあるけど、僕としては「うちなんか来るより、もっといい店が小樽中にあるからそっちに行って欲しい。うちの泊まり客もどんどん小樽中に送り出したいし」という思いなので、今のところ断っている。
      会場数も増えたしね。それでいいのだと思う。

      でも、完全にやらないというわけではない。
      ライブをやりたいという人がいたら、考えないでもない。
      それはその時に・・・

      ときどき旅人がギターを弾いてミニライブになることもある。
      尺八を披露してくれた女性もいた。
      三線の練習をしていた人もいた。
      オルガンでねこふんじゃったを弾く人は結構多い。

      楽しんでくれるなら、自由にうたってもいい。


      そうそう、たとえば、
      「宿屋を中心に投げ銭ライブの旅!」
      という企画で、北海道ツアーをする人がいてもオモシロイかも。
      そういう人がいたら、ひとくち乗らせてもらうかも・・・


      来年あたり、一度ぐらいライブをやってみようかな?
      やりたい人がいたらだけど・・・
      「歌ウコトノハ」音楽:和田京子
      | Keep on walkin' 1999-2009 | comments(0) | posted by masa - -
      夢みるように眠りたい 23:59
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        いやはやよく寝てしまった。
        夕食後、ちょっと横になったら、もう11時だった。
        それも小さなソファーにうずくまって。

        宿泊ゲストがいる時は、その時にもよるが、1時か2時頃寝る。酷い時は4時頃寝ることもある。
        早く寝てしまうゲストが多い時でも12時前には寝ることはない。
        旅人の語らいで愉しく過ごしているので、それはいい。
        その語らいのあとに、最後にすっかりぬるくなった風呂に入り、風呂を軽く洗い、ビールを飲んで、事務的仕事(帳簿とかメールの返信とか)をする。そしてベッドで本を読み、眠る。
        起きるのは、決まって6時。どんなに寝るのが遅くても、6時には起きる。ゲストがいる、いないにかかわらずこの時間だ。(5時ぐらいに出発するゲストもいるので、もっと早く起きることもある)

        6時に起きる、あるいは起こされるのは「犬の散歩」があるからだ。
        雨が降ってようが、吹雪だろうが、1日に2回散歩に連れ出す。
        最近はペグが年老いて足が悪くなってきたから、長い時間の散歩は出来なくなったが、それでも6時半頃には散歩に行く。

        犬の散歩だけでなく朝はいろいろ忙しい。
        朝食用のパンが焼けるのは、6時半。
        それまでに、新聞チェックと、ネットで天気の図を見て天気のチェック。
        「確かあの人は、東に行くって言ってなぁ」
        と、小樽だけでなく、知っている限りのゲストの行く方の天気もチェックしておく。(ま、全道チェックですね。)
        自分たち用のご飯を炊き(ガスなんです)、散らかしたテーブルの上やソファーを整えてると、もう6時半。幾人かのゲストは起きてきている。

        犬たちがざわつきはじめるので、散歩に行く。

        戻って来てからは、かみさんのお弁当作り。
        そのころ、かみさんも起きてきているので、ゲストの朝食の前に朝ご飯を食べてもらう。(一緒に食べてしまうことが多い)
        そして、ゲスト用の朝食に支度。パンを切り、コーヒーを淹れる。
        朝食は7時半から。いつもギリギリ。
        7時半前から待っている人もたまにはいるが、大抵はまだみんな寝ているので、コーヒーは起きてきてから入れるようにしている。

        冬になると、「雪かき」が、否応なく折り込まれるので、時間のやりくりをして対応する。

        というような、感じで、案外睡眠時間が少ない。

        で、大切なのが「昼寝」。
        ゲストがみんな旅立って、まだ新しい旅人がいない時間帯。
        午前中に掃除やベッドメイクが終われば、昼飯あとから3時ぐらいまでの間、昼寝タイムである。
        でも、実際は1時間も寝る時間はない。
        それでも、この「昼寝」が体力回復になっている。

        ここ数ヶ月は、この「昼寝」が出来なかった。
        それは秘密基地作り。
        昼間はこちらに時間が割かれた。

        で、その反動で夜が眠い。
        ときどき「10分寝る!」と、受付の中やソファーや縁側で寝てしまうこともある。
        でも、大抵10分で起きる。
        10分でも熟睡している。

        昨日は約3ヶ月ぶりにゲストなし。
        今日もゲストなし。
        で、今日は完全な休み。(日本語教室が2コマあったけど)
        夜、ついつい長く「昼寝」をしてしまったようだ。


        杜の樹には「昼寝」スポットがいくつかある。
        夏の縁側や畳の部屋、冬のストーブ前などは、魔の誘惑スポットだ。
        ときどき吊る大型のハンモッグもいい。(ものすごく場所を取る)
        もちろんベッドもいい。

        昼寝も楽しいですよ。

        「夢みるように眠りたい」映画:林海象 監督
        | Keep on walkin' 1999-2009 | comments(0) | posted by masa - -
        雨あがる 22:29
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          大型連休の台風が過ぎると、一気に宿は人が少なくなる。
          あまりこういった連休は好きではない。
          平均的に人が来てくれた方が嬉しい。


          わりと雨が好きです。
          ていうか・・・雨も晴れも曇りも好きだ。
          もちろん雪も好きです。

          て、天候の話をするわけではない。
          で、何の話を書こうかとしばし考える。

          回顧録と言いながら、思い出をあまり書いていないことに気が付く。

          10年・・・というと「すごいですね」と言われるが、そんな風に思ってはいない。
          実際それほどすごくはないのだ。
          たった10年だ。
          10年以上宿をやっている人だってもの凄くいる。
          10年なんて、あっという間だった。

          10年前、宿屋をはじめた。
          その10年前は、結婚した。
          その10年前は、中学生で、全くと言って思い出せない。
          その10年前は、やっと日本語をまともに話せるようになったぐらい。
          その10年前は存在すらしていない。

          そんな単純な時の流れのほんの一部に過ぎない。


          雨も降る。
          でも必ずといって、雨はあがる。
          曇りだって、吹雪だってあった。
          もちろん快晴の日も。

          この10年だって、いい時もあれば悪い時もある。
          でも、あまり悪い時の記憶はない。
          何かが壊れ、何かを失い、取り返しの付かないこともあった。
          でも、「それもありだな」と思える。

          そんなものだ。

          宿泊ゲストも少なく、かみさんも体調を壊し仕事を辞め、ますます生活が苦しくなった時もあった。
          本心からやりたいことがあったが、いろいろな事情で断念せざるをえないこともあった。
          悔しさと、つかみどころのないやりきれなさと、先が全く見えない不安で寝られないこともあった。
          歯をくいしばって堪えたこともあった。

          でも、どうあがいたって、明日のことは不確定要素でいっぱい。

          いつか雨はあがり、日が射してくる。

          雲が消えていくように、いろんなマイナス要因も有耶無耶に消えていく。

          それに、快晴ばかりでは花は育たない。
          雨だって、雪だって、風だって必要なのだ。


          宿を続けていてよかった。

          今はそう思う。

          そしてこれからも、宿を続けていこう。
          きっと、次の10年後にも「いい天気だ!」といえるような気がする。
          雨と晴れと曇りの繰り返しの中で、ここでゆっくりやっていこう。
          丁寧に暮らしていこう。


          ・・・やっぱり思い出話にはならなかった・・・・

          「雨あがる」映画:小泉堯史 監督
          黒澤明 脚本
          山本周五郎 原作

          | Keep on walkin' 1999-2009 | comments(0) | posted by masa - -
          書を捨てよ町へ出よう 20:41
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            今年もたくさんの旅行ガイドブックが出ている。
            さらにインターネットなどでたくさんの情報が流されている。
            TVでも旅番組が多い。

            それらを否定するわけではないが、
            そこに記されているのは一部の情報であるし、コマーシャリズムによるものが多い。(そうでもないのもあるけど)

            こういった声を耳にしたことがある。
            「これこれ、この写真と同じー!」
            ガイドブックを片手に小樽運河を訪れていた観光客である。
            ガイドブックに載っている写真の「確認の旅」。
            あるいは、「検証の旅」。のように僕は感じてしまう。
            確かに、そういった旅もいいだろう。
            写真で見た風景を自分自身で見てみたい。
            そこで同じように写真を撮ってみたい!
            ガイドブックに載っていたお寿司屋さんで、ガイドブックに載っていたイクラ丼を食べてみたい!
            ガイドブックに載っているお土産を買いたい!
            TVで話題の生キャラメルを食べたい!

            それって「カタログ販売的旅」?

            そんな風に感じてしまうのは、僕だけだろうか?


            まだ旅に出るだけましだ。
            ガイドブックやインターネット、TVで見て知った知識だけで、旅に行った気分になり、行かないで済ませてしまうことも少なくないだろう。

            「旅は発見と体験」

            僕は常にそう思っている。
            出掛けに地図を眺め、目的地までの大体の方向と道順を覚える。
            あとはひたすら歩く。
            ときどき横道に入ってみたりして、自ら道に迷う。
            そこで何かを見つける。
            写真では見たことのない景色があったり、ガイドブックには載っていないお店があったり、ネコがいたり、犬に吠えられたり・・・
            いつしか目的地か遠く離れてしまい辿り着けないこともある。
            それでもいい。
            発見したものが心に残り、迷ったことが体験になり、経験になる。

            それにいろいろ選べることやいろいろ迷えることが実は「自由」なのだと僕は思う。

            そんな旅が僕は好きだ。

            もちろんちゃんと地図を見て旅をすることもある。(それはそれでいい。)

            どんどん迷おう。
            なんでも見よう。
            たくさん体験しよう。

            さあ、大いに迷って自分の旅をしてください。
            そこにはガイドブックでもインターネットでもTVでも紹介されないあなただけの旅があるはずだから。

            まあ、僕も未だにいろいろ迷って生きていますが・・・

            僕は「ここいいですよ!」とか「この店はオススメですよ!」と提言するのが実はあまり好きじゃない。
            それは僕の本当に私的なイメージでの話でしかなく、旅人の想像力や行動力を制限してしまうように感じるからだ。
            それでも、聞かれれば、「ここはいいよ!」とか「このルートがいいかも」と言ってしまうし、オリジナルの観光マップを作ったりブログなどで紹介したりしている。
            矛盾しているが、そうせざるを得ないこともある。それに「迷う旅」を望んでいない旅人も多くなってきた。僕の好みを押し付けるようで好きではないが「杜の樹のオススメ」を語る場合も多い。
            僕はまず旅人の好みを聞くようにしている。出来る限りその好みにあったお店や場所を紹介するようにする。それも1件だけでなく数件。
            ただ僕の選択が偏っていたり、間違っていることは大いにあるので、そのときは許してください。


            「書を捨てよ町へ出よう」評論・戯曲・映画:寺山修司
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